The Economist誌 – The intelligence community

アメリカ大統領と、アメリカの諜報活動コミュニティとの関係と聞くと、それだけでハリウッド映画の題材がゴロゴロしているイメージですが、アメリカが掲げる正義だとか、個人の尊厳だとか、自由だとかを、崇高な信念と強い情熱をもち正しい方向へ導いてくれる指導者が出てくることを期待しています。

英文
On April 3rd Donald Trump fired Michael Atkinson, the inspector-general for America’s intelligence community (IC). Mr Atkinson’s sin seems to have been following the law. He told Congress, as he was legally bound to do, about a whistleblower’s complaint regarding Mr Trump’s phone call with Ukraine’s president, over which Mr Trump was impeached last year. Mr Atkinson’s sacking highlights, obviously, Mr Trump’s vindictiveness. But it also reveals, more interestingly, what he wants from the IC.


The phrase “intelligence community” refers to a long list of America’s federal intelligence-gathering services. There are no fewer than 17, including the Central Intelligence Agency, the Federal Bureau of Investigation and the map-making National Geospatial Intelligence Agency, as well as the intelligence arms of the armed forces and several cabinet departments. Overseeing them is the Office of the Director of National Intelligence, a cabinet-level co-ordinating position created after the attacks of September 11th 2001.


Tension is inherent to the relationship between any president and the IC. Presidents are politicians. Intelligence analysis ought to be apolitical and dispassionate. Analysts must sometimes deliver information that presidents do not want to hear. Some presidents have mistrusted the IC: Richard Nixon believed it was filled with Ivy Leaguers who looked down on him. Some sidelined it: when a small plane crashed on the White House lawn two years into Bill Clinton’s presidency, some in the IC joked that it was the head of the CIA trying to get a meeting with the domestically focused president. Some have challenged it: Barack Obama, one analyst recalled, used to listen to his daily brief, and then ask “the hardest question—the one you hoped he wouldn’t ask you.”


Mr Trump, by contrast, seems to want an IC that is personally loyal to him, and therefore politicised, rather than analytical and independent. He came into office primed to distrust the IC, which first raised concerns over his campaign’s links with Russia. That mistrust—intensified by his suspicion for civil servants who have served under multiple administrations, as opposed to political appointees whose careers he controls—has only deepened over the course of his tenure.

日本語訳参考例
4月3日、ドナルド・トランプ氏は、アメリカの諜報活動コミュニティの監察官であるマイケル・アトキンソン氏を解任しました。アトキンソン氏の罪は法律に従ってのことのように思われます。彼は、法的な義務感に基づいて、議会に対して、トランプ氏が去年弾劾されることになったウクライナ大統領への電話に関する内部告発について話しました。アトキンソン氏の解任で興味を引くことは、明らかに、トランプ氏の復讐心からくるということです。しかし、それはまた、より興味深いことに、彼が諜報活動コミュニティに何を望んでいるかを明らかにしてくれます。


「諜報活動コミュニティ」という言葉は、アメリカの連邦情報収集サービスの長いリストのことを指します。CIA、FBI、地図作成国家地理空間情報局、および軍の諜報機関と、いくつかの内閣府を含めて、17以上の機関の集まりです。それらを監督しているのが、2001年9月11日のテロ事件の後に設立された、大統領諮問団傘下で調整役である国家情報局長官です。


対立的な状態は、どの大統領でも諜報活動コミュニティの関係において固有のものです。大統領は政治家ですが、諜報分析は、政治的とは反対で冷静なものです。分析官は、時に、大統領が聞きたくない情報を提供する必要があるのです。これまでも一部の大統領はICを信用していませんでした。リチャード・ニクソンは彼らが自分のことを見下しているアイビーリーガーたちで埋め尽くされていると信じていました。一部はそれを否定しました:ビル・クリントンが大統領になって2年目の時に、ホワイトハウスの芝生に小さな飛行機が墜落したときは、一部のICは、国内ばかり向いている大統領と、ミーティングを持つために、CIA長官が仕組んだとの冗談を言うのでした。何人かはそれに挑戦しました:あるアナリストが思い出したことは、バラク・オバマは毎日の短い報告を聞いた後、それから「最も難しい質問 – つまり、彼があなたに尋ねないことを望んだ質問」を尋ねました。


対照的に、トランプ氏は個人的に彼への忠誠心を望んでいるように思えます。それゆえに分析的かつ独立しているよりも、むしろ政治的であることを望んでいるようです。彼は諜報活動コミュニティに不信感を抱いて大統領に就任しました。これは最初に彼のキャンペーンとロシアとの関係について懸念を引き起こしました。 その不信は、彼の経歴を管理している政治的任命者とは対照的に、複数の政権下で役立った公務員に対する彼の疑いによってさらに強まり、彼の在職期間中にのみ深まりました。

単語
whistleblower = 内部通報者、告発者
impeach = 告発する、負わせる、弾劾(だんがい)する
vindictiveness = 復讐心、執念
CIA (Central Intelligence Agency) = 米国の中央情報局
FBI ( Federal Bureau of Investigation) = 連邦捜査局
inherent = 固有の、本来の、生来の、(…に)内在して、つきもので、固有で
apolitical = 政治に関心のない、ノンポリの、政治的意義のない
dispassionate = 感情に動かされない、冷静な、公平な
sideline = (選手など)を出場できなくする
politicise = 政治的な性質を与える 
primed to = に〔..を/..するよう〕前持って知らせる(教え込む)、に状況説明をする

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US

サイト管理人: カネゴン バブルが終わる直前の1991年に、外資系の金融関係の会社に入社しました。そこでビジネスのイロハを学ばせていただき、10年以上のオーストラリアでの勤務時代には英語漬けの毎日でした。その後、縁があり、現在働いている外資系IT企業にお世話になっております。ここでは、1,000名を超える組織と日本だけでなく韓国のチームを率いる経験をさせていただき人材開発やチームエンゲージメントに注力してきました。 (このブログの最初の投稿 2020年3月2日) 人間に生まれて半世紀が過ぎました。後どれくらい自分の人生が残されているか分かりませんが、残りの人生、自分の好きなことや、興味のあることをひたすらやり続けていくことを決意しました。 それを全うすることが出来たら、人生の最後に自分の人生は本当に幸せであったなと振り返ることが出来ると思うのです。 このブログはそうした自分の想いを込めて、”幸せの達人になる” と名付けてみました。 これから毎日、”xxxの達人になる”というカテゴリー別に記事をアップしていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。 Writer; Kanegon Joined the US financial related company in Tokyo back in 1991 as the fresh graduate and learnt the business 101 over there including over 10 years overseas experience in Sydney, Australia. I'm currently working for US IT company in Tokyo and am fortunate to manage over 1,000 employees organization for not only Japan, but also Korea team.