強さと賢さより、友愛

ネアンデルタール人より、脳も小さく、身体能力も劣っていた私たちの祖先(ホモサピエンス)が生き残ったのはなんとフレンドリネス(友好さ)が鍵だった。この続きに興味のある方は、ルトガー・ブレグマン氏のヒューマンカインドという本を読んでみてください。

最初に断っておきますが、今日の話は、ルトガー・ブレグマン氏の “Humankind”という本がネタ元となります。

最近読んだ本の中でもかなり面白い本だったのですが、特に本の冒頭に出てくる、私たちの祖先であるホモサピエンスとネアンデルタール人を比較して、なぜホモサピエンスが生き残り、ネアンデルタール人が滅びたのかの考察は非常に興味深く読みました。

ネアンデルタール人は、私たちの祖先であるホモサピエンスより筋骨隆々で、脳も大きかったそうです。つまり身体能力も知性も高かったわけですが、ではなぜ彼らは淘汰されて、私たちは生き残ったのでしょうか。

それは一言で言うと、彼らは交戦的であったのに対して、私たちは友好的であったからだそうです。

それは、野生の狼が犬化することで人間と共生化していく様にも例えられています。

つまり、生き残りの秘密は、強さや賢さではなくて、フレンドリネス(友好さ)が鍵だということですね。

ちなみに、私たちもホモサピエンスの時代から、顔も体もより柔和で、若々しく、中世的に進化していったそうです。それは狼から犬に進化していく時に、耳も、牙も短くなり、骨格も丸くなることでより人間に好まれるようになっていった過程と同じなのかも知れません。

そうなると、日本人の美徳である、”和を以て尊し” と言う精神ってとても大事なことなのではないかと思うのでした。

日本人は平和ボケと言われるくらい争いを嫌う傾向がありますが、他にも世界的なスタンダードで見ると、こんなに安全な国って他にないなと思うのです(もちろんメディアは悲惨なニュースしか取り上げませんが)。

また、日本は民主国家という皮を被った全体主義国家とか、共産主義と揶揄されることもありますが、こちらも世界的に見ても国民の自由度はかなり高いと思うのです。

そんな国に生まれて、こうして自分の考えを自由に発信できるのも恵まれているなと思いますが、それでも日本人としてまだまだ変わらなければいけないことも多々あるので思考停止しないで考え続けていきたいと思います。

(English)

First, let me say that today’s story is based on the book “Humankind” by Rutger Bregman.

It was one of the most interesting books I have read recently, especially the discussion at the beginning of the book comparing our ancestors, Homo sapiens and Neanderthals, and why Homo sapiens survived and Neanderthals perished.

Neanderthals were more muscular and had larger brains than our ancestors, Homo sapiens. So why were they eliminated and why did we survive?

In a word, because they were more belligerent and we were more friendly.

It has been likened to the way wild wolves become symbiotic with humans by becoming canines.

In other words, the secret of survival is not strength or cleverness, but friendliness.

Incidentally, we too have evolved since the time of Homo sapiens to become more pliable, youthful, and medieval in both face and body. This may be the same process that took place when we evolved from wolves to dogs, with our ears and fangs becoming shorter and our skeletal structure becoming rounder, making us more desirable to humans.

This makes me think that the spirit of “respect for harmony”, a virtue of the Japanese people, is very important.

Japanese people tend to dislike conflict to the extent that they are said to be peace-loving, but I also think that no other country is so safe by global standards (of course, the media only covers tragic news).

Also, Japan is sometimes derided as a totalitarian state under the skin of a democratic nation, or as communist, but I think the level of freedom of the people here is also quite high by global standards.

I feel blessed to be born in such a country and to be able to freely express my thoughts in this way, but even so, there are many things that still need to change as Japanese, so I would like to continue thinking about them without stopping to think.

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ABOUT US

サイト管理人: カネゴン バブルが終わる直前の1991年に、外資系の金融関係の会社に入社しました。そこでビジネスのイロハを学ばせていただき、10年以上のオーストラリアでの勤務時代には英語漬けの毎日でした。その後、縁があり、現在働いている外資系IT企業にお世話になっております。ここでは、1,000名を超える組織と日本だけでなく韓国のチームを率いる経験をさせていただき人材開発やチームエンゲージメントに注力してきました。 (このブログの最初の投稿 2020年3月2日) 人間に生まれて半世紀が過ぎました。後どれくらい自分の人生が残されているか分かりませんが、残りの人生、自分の好きなことや、興味のあることをひたすらやり続けていくことを決意しました。 それを全うすることが出来たら、人生の最後に自分の人生は本当に幸せであったなと振り返ることが出来ると思うのです。 このブログはそうした自分の想いを込めて、”幸せの達人になる” と名付けてみました。 これから毎日、”xxxの達人になる”というカテゴリー別に記事をアップしていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。 Writer; Kanegon Joined the US financial related company in Tokyo back in 1991 as the fresh graduate and learnt the business 101 over there including over 10 years overseas experience in Sydney, Australia. I'm currently working for US IT company in Tokyo and am fortunate to manage over 1,000 employees organization for not only Japan, but also Korea team.