国民総幸福度指数

日本の国民総生産指数(GDP)が中国に抜かれて世界3位になったのは、今からちょうど10年前の2010年のことでした。


GDPは、そもそも、その国の人口に大きく影響されるので、これから人口減が進んでいく日本にとって、経済のスケーラビリティを追求することには無理があるかもしれませんね。


ところで、もっと注目されてもいいと思う指数に、国民1人あたりの名目GDPがありますが、こちらは、1998年は世界2位であったランキングが、2019年には25位まで落ち込んでいます。


因みに上位を占めている国は、アメリカの7位以外は、ルクセンブルグとスイス、アイルランドでトップ3を占め、他にもマカオやシンガポールなどが上位に入っています。


つまり、金融やITなどの産業に特化した人口の少ない国が上位にランクインしています。


因みに、日本も、東京都港区、中央区、千代田区の人口と、この地域に本社をおく企業に勤めている人だけを対象にすると、1人あたりのGDPは、スイスと同等、つまり世界2位になると何処かで見たことがあります。


ということは、日本の国民1人あたりのGDPが落ち込んでいる理由は、地方や、農業従事者、高齢者などの生産性が低い、稼げていないという事実が見えてくるのではないでしょうか。


ただ、都会に住んでいる人、金融やIT企業に勤めている人が幸せで、地方に住んでいる人、農業従事者、お年寄りが不幸せなのかというと全く別の話になり、逆に、都会の生活や仕事のストレスに押しつぶされそうになっている人は年々増えていると感じます。


日本は、経済成長や拡大の政策に力をいれるだけでなく、これからは、ブータンのように、一人一人の国民が幸せでいられる国にするための政策に力を入れていくべきではないでしょうか。


東京の会社に席を置きながら、完全テレワークで地方に住むなどの選択肢も拡がってきましたし、場所を選ばず、SNSなどで生計を立てる人も増えてきましたので、これからは個人がもっともっと幸せを追求できる国になることを信じています。


(English)


It was just ten years ago, in 2010, that Japan’s Gross National Product Index (GDP) was overtaken by China to become the third largest in the world.


GDP is greatly influenced by a country’s population to begin with, so it may be impossible for Japan to pursue economic scalability as its population continues to decline.


By the way, one of the indices that could use more attention is the nominal GDP per capita, which has dropped from the second place in the world in 1998 to the 25th place in 2019.


Aside from the U.S. in seventh place, the top three countries are Luxembourg, Switzerland, and Ireland, with Macau and Singapore also occupying the top spots.


In other words, countries with small populations that specialize in industries such as finance and IT are ranked high.


Incidentally, I’ve seen somewhere that Japan’s GDP per capita is equal to that of Switzerland, or in other words, the second highest in the world, if only the population of Minato, Chuo, and Chiyoda wards of Tokyo and the people who work for companies headquartered in these areas are taken into account.


This means that the reason why Japan’s GDP per capita is declining is that the productivity of people in rural areas, agricultural workers, and the elderly is low, and they are not earning enough.


However, it is a completely different story if those who live in the city or work for financial or IT companies are happy and those who live in the countryside, farmers, and the elderly are unhappy; on the contrary, I feel that the number of people who are almost overwhelmed by the stress of city life and work is increasing every year.


Japan should not only focus on policies for economic growth and expansion, but should also focus on policies to make Bhutan a country where each and every citizen can be happy, just like Bhutan.


There are more and more people who are able to make a living through social networking and other means, regardless of their location.

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ABOUT US

サイト管理人: カネゴン バブルが終わる直前の1991年に、外資系の金融関係の会社に入社しました。そこでビジネスのイロハを学ばせていただき、10年以上のオーストラリアでの勤務時代には英語漬けの毎日でした。その後、縁があり、現在働いている外資系IT企業にお世話になっております。ここでは、1,000名を超える組織と日本だけでなく韓国のチームを率いる経験をさせていただき人材開発やチームエンゲージメントに注力してきました。 (このブログの最初の投稿 2020年3月2日) 人間に生まれて半世紀が過ぎました。後どれくらい自分の人生が残されているか分かりませんが、残りの人生、自分の好きなことや、興味のあることをひたすらやり続けていくことを決意しました。 それを全うすることが出来たら、人生の最後に自分の人生は本当に幸せであったなと振り返ることが出来ると思うのです。 このブログはそうした自分の想いを込めて、”幸せの達人になる” と名付けてみました。 これから毎日、”xxxの達人になる”というカテゴリー別に記事をアップしていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。 Writer; Kanegon Joined the US financial related company in Tokyo back in 1991 as the fresh graduate and learnt the business 101 over there including over 10 years overseas experience in Sydney, Australia. I'm currently working for US IT company in Tokyo and am fortunate to manage over 1,000 employees organization for not only Japan, but also Korea team.