皆さんは、ロゴスとレンマという言葉を聞いたことがありますでしょうか。
ロゴスは西洋のユダヤ・キリスト教の論理で、この論理は「A」か「非A」か、「善」か「悪」か、というふうに、二者択一となります。これは砂漠で生活するためには、水場を求めて、右に行くか、左で行くか、常に決断を迫られるわけです。選択次第でその後の運命は生か滅か、大きく違ってくる。
一方、レンマは仏教の論理となり、例えば「A」というのは「非A」があって初めて存在する、言い換えれば「善」は「悪」があって初めて存在する。ゆえに「善」も「悪」もそれ自身では存在し得ないが、しかし現実には存在している、という論理となります。根本にあるのは「すべてのものは互いに相まって存在している」という考え方で、これは、森林には生が満ち満ちており、砂漠と違って、生か滅か、行く手を思い悩む必要がない、区別する必要がない、という背景と密接な関連があるそうです。
私自身、海外で10年以上暮したことと、外資系の会社で30年近く働いてきた経験から、このロゴスとレンマの論理大変身近に感じています。日本のマーケットや文化をアメリカ人や西欧の人に理解してもらうために、また本社の人を説得するためのプレゼンを行う時には、ロゴスの論理とレンマの論理を上手く使い分けることが非常に重要な要素になっています。まだまだ修行の身ではありますが、ロゴスとレンマの論理を自由自在に飛び回れることができれば本当の意味でのグローバルな人材になれると思っています。
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