以前このブログで86歳の現役アイアンマンの記事を書いたことがありましたが、私たちの能力は知能に限って言えば、新たな能力のピークを迎えられる可能性があるそうです。
以下、マサチューセッツ工科大学の認知科学研究者で、加齢に伴う知能の変化に関する研究を行ったジョシュア・ハーツホーン氏のインタービュー記事を記載させていただきます。
「ほぼどの年齢においても、ある能力については向上が、ある能力については低下が見られる」研究チームは、10歳から90歳までの数千人を対象に、単語の暗記、顔の識別、名前の記憶、計算といった能力について、調査した。結果、年齢に関係なく、ほぼすべての年齢で、常になんらかの能力のピークが来ることがわかった。
18歳前後:総合的な情報処理能力と記憶力認知症から脳障害まで、科学者たちは脳の機能を測定するために、DSSTと呼ばれる認知機能テストを使用する。この検査では、情報処理スピード、注意力の持続性、視覚認知など、一度にさまざまな認知能力が必要とされる。通常、数字と記号のペアを作らせるといった問題で構成され、知能を測る指標として広く使われている「ウェクスラー成人知能検査」の一部でもある。ハーツホーン氏は、加齢とともに知能がどのように変化するかを調査し、一般的に情報処理能力や記憶力は、10代後半にピークを迎えることを発見した。
22歳:名前を記憶する能力大半の人は、コンテクスト抜きに情報を記憶することが苦手だ。神経科学者はこれを「ベイカーベイカーパラドクス」と呼ぶ。この理論の典型的な例は、ある人物に出会ったとき、ベイカーというその人の名前よりも、パン屋(ベイカー)という、その人が就いている職業の方が記憶しやすいというもの。人物と名前をリンクさせる文脈がないため、記憶に残すことができないのだ。若い人がこの問題に頭を悩ませているようには見えないが、2011年の調査によると、新しい名前を覚えるには、20代前半が最適だと分かった。
32歳前後:顔認識能力人間の脳は、顔を認識、識別する特別な能力を持っており、その理由が解明され始めている。新しい顔を覚える能力は、平均して30歳になった直後にピークに達するようだ。現在、顔を認識する能力を研究している科学者たちは、「スーパー・レコグナイザー」と呼ばれる、顔認識において類まれな能力を発揮する人々について調査している。事実、スーパー・レコグナイザーの多くは30代だ。
43歳前後:集中力集中力に問題あり? 2015年、ハーバード大学とBoston Attention and Learning Laboratoryの研究者らが行った研究によると、集中力は年齢とともに向上し、43歳前後にピークを迎えることがわかった。同研究を率いる科学者の1人、ジョー・デグティス(Joe DeGutis)氏は声明の中で、「若者が情報処理の速さと柔軟性に優れている一方で、中年になるにつれ、集中力はピークへ向かうようだ」と述べた。
48歳:感情認知能力デートは難しい。その理由の1つは、他人の感情を読み取ることが、一般的に40代後半に達するまで苦手だからだ。ハーツホーン氏はその研究の一部として、数千人の目元のみの写真を見せて、被験者に写真の人物が何を感じているか、説明するよう求めた。結果、48歳前後の人が最も良いパフォーマンスを見せた。50歳:基本的な計算能力多くの人は、学校を離れ、勉強をやめたら、数学の能力が低下すると考えている。しかし、今度レストランで勘定を割る時は、これを念頭に置いておいてほしい。引き算と割り算の計算能力のピークは、50歳だ。言い換えれば、「全ての能力がピークにある年齢というものは、存在しないのかもしれない」とハーツホーン氏は言う。
50歳前後:新しい情報を学び、理解する能力ハーツホーン氏の研究によると、50歳で基本的な計算能力がピークに達するのと同じく、歴史的な出来事や政治的な思想といった一般的な情報を学び、理解する能力も、50歳前後までピークには達しない。
67歳前後:語彙力スクラブル(バラバラのアルファベットを組み合わせ、作った単語の得点を競うボードゲーム)でいつも負けてしまう人に、良いニュースがある。あなたにとって最高の日は、これからかもしれない。複数の選択肢の中から答えを選ぶ、多肢選択式の語彙テストの結果、我々の語彙力がピークに達するのは、60代後半から70代初めだ。
如何でしょうか。私はとても単純なので、これから英単語をどんどん覚えてやるとやる気が出てきました。
それから、何か新しいことを学ぶ意欲も出てきました。
(引用元)https://www.businessinsider.com/how-intelligence-changes-as-we-age-2015-3
コメントを残す