陽明学の教えの一つである、「知行合一」を紹介してみたいと思います。
「知」は知ること、「行」は実践することで、これらは同じ「良知」から発されるもので分離することはできないとする考えです。
陽明学では、「心即理」の考え方にあるように「心」の外に「理」を求めないため、たとえ書物で学んでも「理」を得ることはできません。王陽明は知ることと実践することを不可分のものとし、「知は行の始めにして、行は知の成なり」と述べ、「知行合一」を唱えました。
つまり、”思考と行動が違うと、言行不一致となり信用を失う。心で思ったことと頭で考えたことが違うと、心と頭が解離した状態となり、心にストレスが生じる。拠って、心・思考・行動の一致が最も重要となるという考え方ですね。
然し乍ら、社会や会社で生きている私たちは、自分の頭で考えたり、思ったことをそのままアウトプットすることは現実的でありませんし、もし思ったことをそのまま相手に伝えたら良好な人間関係を築くのは難しいかもしれません。但し、「心のあり方」を常に整えることに集中して、相手や世の中を常にポジティブに見れるように心がけ、考えてもしょうがないことや、ネガティブなことを考えないようにすることはかなりの程度でできると思えるのです。
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