The Economist – Power in the 21st century

英エコノミスト誌の最新号から、21世紀のエネルギー政策に関しての記事を要約して紹介させていただきます。


ここ十数年のITの進歩による社会の変化には凄まじいものがありますが、石油と石炭に依存してきたエネルギー産業は、技術革新があまり進んでこなかったのではないでしょうか。そんなエネルギー産業にも、ようやく大きな転換期がやってきました。


キーワードは、持続可能な社会をもたらすための、再生可能なクリーンエネルギーとなります。


今こそ、日本も積極的に政官学が手を組んで、自らがゲームチャンジャーにならなければならないと強く思いますが、現実は、中国にかなり水をあけられています。


既にピークが過ぎてスケーラビリティを期待できない産業の権益を守るための保護政策ではなくて、未来に向けて可能性のある産業に大きく投資して、世界的競争力をつけるための政策を、新しい政権にはどんどん推進してほしいですね。

記事要約


日本語
– 20世紀は石油の時代でした – 自動車、戦争、そして、経済と地政学に影響を与えてきました。 今、世界はエネルギーショックの真っ只中にあり、新しい秩序へのシフトを加速しています。 Covid-19が今年初めに世界経済に打撃を与え、石油の需要は5分の1以上まで減少し、その価格は崩壊しました。


–  サウジアラビアなどの石油王国では、コストとのバランスを取るためには、1バレルあたり70-80ドルに原油価格を設定する必要がありますが、現在、たったの40ドルまで削り取られています


– 市民、政府、投資家が、気候変動重要性に目覚めるにつれて、クリーンエネルギー産業は勢いを増しています。 資本市場はシフトしていて、再生エネルギー関連株は、今年だけで45%も増加しています。


– 21世紀のエネルギーシステムは、石油時代よりも優れていることを示しています。人間の健康により良く、政治的に安定しており、経済的にも、より不安定な要素が少なくなります。


– 専制国家である中国は、主要な部品の製造と新技術の開発における優占的な支配力のために、一時的に世界のパワーシステムに対して影響力を手に入れています。 現在、中国企業は世界全体のソーラーモジュールの72%、リチウムイオン電池の69%、風力タービンの45%を生産しています。 また、コバルトやリチウムなど、クリーンエネルギーに不可欠な鉱物の精製の多くを制御しています。 石油国家の代わりに、中華人民共和国が「エレクトロステート(電力王国」になるかもしれません。

英語
– Oil fuelled the 20th century—its cars, its wars, its economy and its geopolitics. Now the world is in the midst of an energy shock that is speeding up the shift to a new order. As covid-19 struck the global economy earlier this year, demand for oil dropped by more than a fifth and prices collapsed.


– Petrostates such as Saudi Arabia need an oil price of $70-80 a barrel to balance their budgets. Today it is scraping along at just $40.


– As the public, governments and investors wake up to climate change, the clean-energy industry is gaining momentum. Capital markets have shifted: clean-power stocks are up by 45% this year. 


– The 21st-century energy system promises to be better than the oil age—better for human health, more politically stable and less economically volatile. 


– Autocratic China could temporarily gain clout over the global power system because of its dominance in making key components and developing new technologies. Today Chinese firms produce 72% of the world’s solar modules, 69% of its lithium-ion batteries and 45% of its wind turbines. They also control much of the refining of minerals critical to clean energy, such as cobalt and lithium. Instead of a petrostate, the People’s Republic may become an “electrostate”.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US

サイト管理人: カネゴン バブルが終わる直前の1991年に、外資系の金融関係の会社に入社しました。そこでビジネスのイロハを学ばせていただき、10年以上のオーストラリアでの勤務時代には英語漬けの毎日でした。その後、縁があり、現在働いている外資系IT企業にお世話になっております。ここでは、1,000名を超える組織と日本だけでなく韓国のチームを率いる経験をさせていただき人材開発やチームエンゲージメントに注力してきました。 (このブログの最初の投稿 2020年3月2日) 人間に生まれて半世紀が過ぎました。後どれくらい自分の人生が残されているか分かりませんが、残りの人生、自分の好きなことや、興味のあることをひたすらやり続けていくことを決意しました。 それを全うすることが出来たら、人生の最後に自分の人生は本当に幸せであったなと振り返ることが出来ると思うのです。 このブログはそうした自分の想いを込めて、”幸せの達人になる” と名付けてみました。 これから毎日、”xxxの達人になる”というカテゴリー別に記事をアップしていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。 Writer; Kanegon Joined the US financial related company in Tokyo back in 1991 as the fresh graduate and learnt the business 101 over there including over 10 years overseas experience in Sydney, Australia. I'm currently working for US IT company in Tokyo and am fortunate to manage over 1,000 employees organization for not only Japan, but also Korea team.