存在と時間

鎌倉時代の禅僧であった、道元の主著である “正法眼蔵 (しょうぼうげんぞう)” は、87巻にも及ぶ大著ですが、その中の、有事 (うじ) の巻は、時間論について道元の考えが示されています。

この有事という考え方がとても深いなと思い、少し紹介させていただきます。

有事は、「存在と時間」という意味で使われていて、道元禅師は、


”いわゆる有事は、時すでにこれ有なり、有はみな時なり” と語られています。
現在訳語では、


時間は即ち存在であり、存在はみな時間である。
解釈としては、


時間という概念は、自分が「今という時」を認識してはじめて現れることである。時は自分の外側を流れるものではなく内側に存在するものである。つまりは、自分自身が時そのものではないか。


解釈に関しては、他にも色々な解釈ができるかもしれませんが、私自身は、この言葉を聞いて、今この瞬間を大切に過ごすことの大切さを感じました。


過去を変えることはできませんし、未来に生きることもできません。この世の中で唯一確実なことは、今この瞬間を生きているということだけ、この瞬間、瞬間を生きることに一生懸命になってみたいと思います。

(English)


Dogen was a Zen monk in the Kamakura period, and his major work, Shobogenzo, is a great work, extending to 87 volumes, in which Dogen’s thoughts on the theory of time are presented in the volume on existence and time I think this idea is very profound, so I would like to introduce it to you.

Uji is used in the sense of “existence and time,” and Dogen’s thoughts on


It is said, “The so-called Uji is already this and that, and all that exists is time.”


The current translation is.


Time is immediate existence, and all existence is time.


An interpretation is.


The concept of time is something that appears only when you recognize “the present time”. Time is not something that flows outside of you, but something that exists within you. In other words, isn’t one’s self time itself?


As far as interpretation goes, there are many other interpretations that could be made, but for me personally, these words reminded me of the importance of being in the present moment.


We can’t change the past, nor can we live in the future. The only thing that is certain in this world is that I am living in the present moment, and I want to try my best to live in this moment, this moment.

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サイト管理人: カネゴン バブルが終わる直前の1991年に、外資系の金融関係の会社に入社しました。そこでビジネスのイロハを学ばせていただき、10年以上のオーストラリアでの勤務時代には英語漬けの毎日でした。その後、縁があり、現在働いている外資系IT企業にお世話になっております。ここでは、1,000名を超える組織と日本だけでなく韓国のチームを率いる経験をさせていただき人材開発やチームエンゲージメントに注力してきました。 (このブログの最初の投稿 2020年3月2日) 人間に生まれて半世紀が過ぎました。後どれくらい自分の人生が残されているか分かりませんが、残りの人生、自分の好きなことや、興味のあることをひたすらやり続けていくことを決意しました。 それを全うすることが出来たら、人生の最後に自分の人生は本当に幸せであったなと振り返ることが出来ると思うのです。 このブログはそうした自分の想いを込めて、”幸せの達人になる” と名付けてみました。 これから毎日、”xxxの達人になる”というカテゴリー別に記事をアップしていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。 Writer; Kanegon Joined the US financial related company in Tokyo back in 1991 as the fresh graduate and learnt the business 101 over there including over 10 years overseas experience in Sydney, Australia. I'm currently working for US IT company in Tokyo and am fortunate to manage over 1,000 employees organization for not only Japan, but also Korea team.