慈悲の心と自尊心

self-compassionと、self-esteemという言葉は、心理学でよく使われる用語で、共にウェルビーイングにとって大切なことだと思います。


セルフ・コンパッション(self-compassion)とは、自分に向ける「思いやり」「優しさ」「慈しみ」のことであり、自身の「強み」(長所)・「弱み」(短所)を認め、どんな状況下でも「あるがままの自分」を肯定的に受け入れられる心理状態のことを言います。


セルフ・エスティーム(self-esteem) は、日本語では自尊心、心理学的には自己の概念に対して、育み維持される自己評価、あるいは、「ありのままの自己をを尊重して受け入れる」態度として、こちらも肯定的に使われることが多くなります。

満ち足りた生活を送るためには、セルフコンパッション(慈悲の心)も、セルフエスティーム(自尊心)も大切なことだとは思いますが、私自身は、自尊心は、どうしても他の人と比較した上での優位性に依っている部分があるのではないかと思っています。


一方で、慈悲の心は、自分自身や他人に慈しみの心を持つこと、つまり他人との比較ではなくて、誰に対しても平等に思いやりや優しさを持とうという考えが根底にある訳です。

すべてのことが上手くいっている時は、比較的高い自尊心を保つことができると思いますが、私たちは誰でも落ち込んでしまうような状況にさらされることが日常的にあり、自尊心は、その都度、減ったり、増えたりするのではないででしょうか。

一方で、慈しみの心は、仏教の教えにもある通り、どんなときにも心のなかで「すべての生命が幸福でありますように」と念じていくものであり、まず「自分の幸せ」、つぎに「親しい人の幸せ」、そして「親しくない人の幸せ」「嫌いな人の幸せ」「自分を嫌っている人の幸せ」、最後に「生きとし生けるものすべての幸せ」を念じるものとなります。


私たち人間は、家族でも、友人でも、同僚でも、ましては、他人や、自然に対してでも、対象となるものを、慈しんだり、敬ったり、畏敬の念を感じることができれば、こんなに幸せなことはないと思いますし、どんな時でも、慈しみの心を持てるように、この世で修行をしているのかもしれませんね。

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サイト管理人: カネゴン バブルが終わる直前の1991年に、外資系の金融関係の会社に入社しました。そこでビジネスのイロハを学ばせていただき、10年以上のオーストラリアでの勤務時代には英語漬けの毎日でした。その後、縁があり、現在働いている外資系IT企業にお世話になっております。ここでは、1,000名を超える組織と日本だけでなく韓国のチームを率いる経験をさせていただき人材開発やチームエンゲージメントに注力してきました。 (このブログの最初の投稿 2020年3月2日) 人間に生まれて半世紀が過ぎました。後どれくらい自分の人生が残されているか分かりませんが、残りの人生、自分の好きなことや、興味のあることをひたすらやり続けていくことを決意しました。 それを全うすることが出来たら、人生の最後に自分の人生は本当に幸せであったなと振り返ることが出来ると思うのです。 このブログはそうした自分の想いを込めて、”幸せの達人になる” と名付けてみました。 これから毎日、”xxxの達人になる”というカテゴリー別に記事をアップしていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。 Writer; Kanegon Joined the US financial related company in Tokyo back in 1991 as the fresh graduate and learnt the business 101 over there including over 10 years overseas experience in Sydney, Australia. I'm currently working for US IT company in Tokyo and am fortunate to manage over 1,000 employees organization for not only Japan, but also Korea team.