ウォーレン・バフェット氏といえば、言わずと知れた投資の神様。長期に渡って超一流と認めた企業にだけ投資することで知られています(IBMやアメリカン・エキスプレス、最近ではApple社など)。
その、バフェット氏が、日本円にして6千6百億円ほど投資して、日本の五大商社の株を購入したことが話題になっています。
商社といえば、私が就職した1990年代は、商社冬の時代などと言われ、あまりにも様々なビジネスに手を広げすぎ、本業が何かが分からないなどと揶揄されたものでした。
また、商社という形態は日本独特のものであり、他の国ではこのビジネスモデル自体考えつかなかったのではないかと思います。
商社冬の時代と言われた時には、商社のような仲買ビジネスは、メーカーが直接、海外の国や企業と取引を始めることで淘汰されるという声を聞きましたが、あれから30年淘汰されるどころか、その売り上げを6倍以上増やしています。一方でこの30年間でかなり淘汰されてしまった銀行と比べても商社の存在は際立っています。
それでは、成功の秘訣は何だったのでしょうか。
それは、商社自体が海外の政府や外国の企業とグローバルな戦場で切磋琢磨した結果、業態変革や、ビジネスモデルの転換を積極的に行ってきたからだと言われています。つまり、ビジネスの知見やノウハウを世界を舞台に育んできたビジネスのプロ集団ということですね。
その辺のことを、バフェット氏が理解した上で投資しているのだとすると流石と言わざるを得ませんね。
一点、企業を個人に言い換えた場合、時代に合わせて、自分を変えていける能力は、先行きが不透明でIT化が進んでいく社会で最も重要な資質かもしれません。
(日本語訳)
ウォーレンバフェットは、彼のビジネス哲学がわかりやすく、透明であることで有名です。 では、なぜ彼の持ち株会社の集合体であるバークシャー・ハサウェイが、日本五大商社の5%の株式に60億ドルを注ぎ込んだのでしょうか。 三菱、伊藤忠、三井、丸紅、住友はどちらも彼の基準も満たしていないようです。 彼らは経済のあらゆるセクターで目の回るくらい途方な数の子会社を経営しています。 その点で、彼らはバークシャー自体にかなり似ています。 しかし、おそらくもっと重要なのは、彼らは他の2つのバフェットの無くてはならない条件を満たしていたということだからでしょう。Covid-19によって叩かれた株価は安価に感じられ、また、確かな額の配当金を支払っています。
(原文)
Warren buffett famously likes his businesses simple to understand and transparent. Why, then, has his conglomerate, Berkshire Hathaway, poured $6bn into 5% stakes in Japan’s five biggest trading houses? Mitsubishi, Itochu, Mitsui, Marubeni and Sumitomo do not appear to meet either criterion. They run a bewildering array of subsidiaries in most sectors of the economy. In that they bear a passing resemblance to Berkshire itself. Perhaps more important, though, they satisfied two other Buffett must-haves: their shares, dented by covid-19, looked cheap, and they pay reliable dividends.
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