自分をいかして生きる

何度読んでも、何年経ってから読み直しても、いつも何かの学びのある本。そんな本に出会えた時はとても得をした気分になります。

西村佳哲さんの書いた、”自分をいかして生きる”という本を30代の頃に読んだのですが、とても良い本で、今でも自分の仕事に対する向き合い方の指南書となっています。

この本、仕事で成功するためのマニュアル本(仕事のやり方)ではなく、働き方研究家である西村さんの想い(仕事のあり方)がぎゅっと詰まったとても良い本です。

本の中からとても共感できた部分を少し抜粋して紹介してみます。

人間は”生きている”と感じられる時に喜びや意義を見出す

さらに著者の言葉をお借りすると、「生き生き」という言葉には「生」が二度登場します。つまり、ただご飯を食べて、動いて、呼吸をしていることだけが生きているということではなく、生きている時間の上でさらに生きる。毎日生まれ変わったような瞬間、泣いたり、笑ったり、感動したり、怒ったり、考えることを経験していくことで私たちは生きていることを感じ、感謝することができるということですね。


いい仕事は、”人がより良く生きている”と感じる手助けになる

仕事をお金を稼ぐための単なる労働と見ると、いい仕事を創るという気持ちもあまりでてこないかもしれませんが、仕事は自分の才能を差し出したり、自分の存在意義を発揮する場であり、自分を成長させる場所であると考えると、仕事を創るという意欲が出て、いい仕事をしたという満足感や充実感につながるということですね。


自分がより良く”生きる”ためには自分と社会とをバランスさせ、自分のやりたいことにコミットする

著者は、自分の志事が見つからない、分からないという読者に対して、”お客さんでいられないこと、それだけではおさまらないようなこと”の足元に、その人の”自分の仕事”の鉱脈があるのではないかと問いています。お客さんでいられないという意味は、自分がサービスを受ける側ではなくて、サービスを提供する側という意味で、自分がサービスを受けた時に、自分だったらもっと上手くできるではないか、もっと上手く伝えられるのではないかと思ったら、あなたは、そのことに関して受け手ではなくて送り手を目指してもいいかもしれないということですね。そして、自分が突き詰めていきたいことが決まれば、後は自分のお客さんを探して、社会のニーズを満たす努力をすればいいということになります。

他にも、この本にはハッとしたり、考えさせられる箇所がたくさんあるのですが、それは、西村さんの語り口や文章が、優しく、頭でなくて、心に染み入るようにスーッと入ってくるからなのだと思います。とてもおすすめの本で、得に20代や30代の若い方には是非読んで欲しい本です。

(English)

When I was in my thirties, I read a book written by Mr. Yoshitetsu Nishimura called “Live with Your Own Self”, and it was a very good book.

This book is not a manual on how to succeed at work (how to work), but it is a very good book filled with the thoughts of Mr. Nishimura, a researcher on how to work (how to work).

Here are a few excerpts from the book that I found very sympathetic.

Human beings find joy and significance when they feel “alive”.

To borrow a phrase from the author, the word “live” appears twice in the word “live-ness. In other words, being alive is not just about eating, moving, and breathing, but also about living on top of the time you are living. By experiencing moments like being reborn every day, crying, laughing, moving, getting angry, and thinking, we can feel alive and be grateful.

A good job can help people feel better about life.

However, if you think of work as a place where you can offer your talents, demonstrate the meaning of your existence, and develop yourself, you will be motivated to create work, which will lead to a sense of satisfaction and fulfillment from having done a good job.

In order to “live” better, you need to balance yourself with society and commit to what you want to do.

For readers who cannot find or understand what they want to do, the author suggests that the vein of one’s “own work” may be found at the foot of “things that cannot be done as a customer, things that do not stop there. I ask the reader if there is a vein of “my work” at the foot of “not being able to be a customer and not being able to stop at that. When I say that I cannot be a customer, I mean that I am not a recipient of a service, but a provider. If you feel that you can do better or communicate better, then you may want to become a sender rather than a receiver. And once you have decided what you want to pursue, you can then look for your own customers and try to satisfy the needs of society.

There are many other parts of the book that made me laugh and think, but I think that is because Mr. Nishimura’s narration and writing are gentle and soak into your heart, not your head.

I highly recommend this book, especially for young people in their 20s and 30s.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUT US

サイト管理人: カネゴン バブルが終わる直前の1991年に、外資系の金融関係の会社に入社しました。そこでビジネスのイロハを学ばせていただき、10年以上のオーストラリアでの勤務時代には英語漬けの毎日でした。その後、縁があり、現在働いている外資系IT企業にお世話になっております。ここでは、1,000名を超える組織と日本だけでなく韓国のチームを率いる経験をさせていただき人材開発やチームエンゲージメントに注力してきました。 (このブログの最初の投稿 2020年3月2日) 人間に生まれて半世紀が過ぎました。後どれくらい自分の人生が残されているか分かりませんが、残りの人生、自分の好きなことや、興味のあることをひたすらやり続けていくことを決意しました。 それを全うすることが出来たら、人生の最後に自分の人生は本当に幸せであったなと振り返ることが出来ると思うのです。 このブログはそうした自分の想いを込めて、”幸せの達人になる” と名付けてみました。 これから毎日、”xxxの達人になる”というカテゴリー別に記事をアップしていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。 Writer; Kanegon Joined the US financial related company in Tokyo back in 1991 as the fresh graduate and learnt the business 101 over there including over 10 years overseas experience in Sydney, Australia. I'm currently working for US IT company in Tokyo and am fortunate to manage over 1,000 employees organization for not only Japan, but also Korea team.